簡単便利なキッチン商品  紹介・販売    keys

材料の紹介から、素材、調理方法などを紹介。さらにキッチンでとても便利なキッチングッズ・キッチン器具機器を紹介するページです

ワインヴィネガーという西洋の酢 本当はただのワイン

f:id:keyk1963:20190412170731j:plain

酢のお話を少し。昔、料理の世界では「酢を制するものは料理を制する」といわれたほど、その使い方はさまざまです。他の調味料と合わすにしろ、煮詰めるにしろ、その料理人の技量で味が変わるもので、必ずその人の個性が出ます。

赤ワインはポリフェノールという成分を多く含むという認識が高いようですが、ポリフェノール、実はいろいろな野菜に多く含まれており、どちらかといえば気候温暖な太陽が多く降り注ぐ下で育った植物に多く含まれることが分かっているようです。コーヒーにもたっぷり含まれています。

大まかにポリフェノールといっても種類は何千もあるようです。その赤ワインを空気にたっぷり触れさせて放置すると酸味が強まり、やがては酢のような酸味になります。そういったものを赤ワインヴィネガーといいます。白ワインも同じです。

ワインの種類にも国別に名前が変わることもあり、それぞれヴィネガー(酢)は存在します。

日本料理・中国料理では普通に酢といいますが、同じようにお酒から作る酢も存在します。料亭などではこの効果を利用してオリジナルの酢を作成し、料理に使うようです。西洋でも各レストランでお気に入りのワインを酢に変えて利用することが多々あります。

さて、料理に使う場合ですが、日本料理・中国料理では皆さんおなじみでしょうから今日は控えます。赤ワインヴィネガーは冷製で使う場合、主に、他の酢とオイルを混ぜたドレッシング・カルパッチォ的な料理に多く利用されます。温かい料理ではほとんどといっていいほどの料理に使います。魚料理ですと、ソース・ブールブラン。肉料理ですと有名なところでソース・ベアルネーズがあります。

この、ベアルネーズ、当時私たちが作っていた作り方ですと、まずエシャロットのみじん切りと、酢漬けのエストラゴンと赤ワインヴィネガー、黒胡椒の粗い目のものを鍋に入れ、火にかけ煮詰めます(このときの煮詰め方は個人により違います)。

私の場合は、完全に煮詰めます、そしてまたワインヴィネガーを加えて煮詰めます、これを3度ほど繰り返し、濃厚なそしてコクと酸味のある元になる味を作ります、そこへ卵黄と水分(これも人により違います、私の場合はシェリーヴィネガーでした)を加え、ここからは温度64度くらいを超えないように、湯煎にして泡立てていきます、卵黄に火が入りだし、もったりしてきたら、済ましバターをゆっくり加えマヨネーズを作る容量でつないでいきます。塩コショウで味を調え、裏ごしをして、最後にエストラゴンのみじん切りを加えます。もったりとした状態で保存します。牛肉(フィレ肉など)をステーキに焼き、そのソースをたっぷりかけてソース・ベアルネーズの出来上がりです。ちょっと普通の方には何だそのソース?って感じだと思います。わかります。ただ当時フレンチが流行っていた頃は、このソースが上手に作れるかどうかが腕のためしあいでした。まあ、全料理人の2割くらいでしょうか実際のところこのソースが作れるのは。ただこの料理は食べる側も条件が必要です、本当にワインが好きで、しっとりと食事を楽しみたい方には、酸味と芳醇な香り、牛肉の力強さがあいまって、なんともいえない美味になります。

f:id:keyk1963:20190412170411j:plain

とまあ、こんな感じですが、フレンチでも皆さんが馴染み深い料理で赤ワインヴィネガーをふんだんに使うものが「鴨のオレンジソース」です。簡単に作り方を、鍋にはちみつと少しの砂糖を入れ、火にかけキャラメルを作ります(焦がさないように、程よく少しキャラメル程度)、そこへ赤ワインヴィネガー(これをガストリックといい、ここからさまざまな料理に変化します)とオレンジジュースを注ぎ、半量から3分の1程度に煮詰めます。鴨のだし汁を加え、さらに煮詰めて塩・胡椒で味をととのえ、バターモンテをします。ローストした鴨肉をスライスし、出来上がったソースをかけ、上にオレンジの皮のすったもの等を振りかけて。食卓へ提供します。この料理は万人の方に好評です。ご紹介したとおり、酢の煮詰め方・使い方がそれぞれの個性で現れます。どちらのソースも人によって個性が現れます。

f:id:keyk1963:20190412170528j:plain

そんな感じで赤ワインヴィネガーは使われます、その他は煮込み料理など。おもしろいところでは、パンを作るときにも使われ、最近、言葉でもちょこちょこ耳にします、「パン・オー・ルヴァン」です。イースト菌の変わりに、りんごとワインヴィネガーを使って、醗酵させ、パンを作ります(あまり醗酵しないので重たいパンが出来上がります)

このパンは、サワークリームとともにキャビアを食すときによく提供されます。

f:id:keyk1963:20190412170746j:plain

いかがでしょう皆さんも、一度作ってみては。

酢の特徴として、まず甘みのあるもの(単に砂糖でもよい)とよくあうことと、煮詰めることでコクがでること、

水分がなくなるくらいまで煮詰めると、酸味がなくなり、甘くてコクのあるものが出来る。

このことを理解して料理に使うと、隠し味のようにうまみを感じます。

 

いかがでしょうか皆さんもいろいろと試して新しい発見をされてみるのは?